中学校でのカワバタモロコ繁殖
本年度は生徒とカワバタモロコの繁殖に挑戦しました。昨年度は水槽内で試みましたがうまくいかず、今年度は屋外で産卵用と稚魚育成用の40Lのたらいを用意して挑戦しました。
生徒の有志と共に6月24日から親を産卵水槽に収容し、7月11日までの間に計3回産卵を確認しました。【親はオス3匹、メス2匹の計5匹。産卵を確認したのは6月28日、7月4日、7月11日】。水温は26.2~26.5℃となりました。産卵を確認した3回とも前日の天気が雨でした。
孵化まではいくのですが、そこから大きくすることが非常に難しく大きな難関となりました。ブラインシュリンプを沸かしたり、グリーンウォーターを足したりといろいろ試してみましたがうまくいかずに自然消滅してしまいました。
しかし、3回目の産卵の時はちょうど部活動の総体や夏休みの時期で皆忙しく、産卵した後に放置していました。するとほとんど何も手を加えていないのですが、稚魚が生き残り、無事7匹成長しました。
産卵数に対する生存率はかなり悪いのですが、水草や落ち葉の中に隠れたり、自然に沸いた微生物を食べたりして、40Lのたらいのなかで人の手が加わらなくても生活できるだけの数のカワバタモロコが生き残ったようです。
学校生活の空いた時間で作業を進めることはうまくいかないことも多かったです。しかし、慌ただしい学校生活の中で世話をすることは、カワバタモロコの繁殖の難しさとともに生き物たちの生命力を感じる良い経験となったようです。
今後は継続的な管理と、稚魚の生存率の向上が課題です。来年度も飼育を通して、生徒の心を育てていこうと思います。