おたまじゃくしではありません

ナマズいろいろな淡水魚が産卵期を迎えるシーズン、多くの稚魚や仔魚を見ることができます。

この時期、一見おたまじゃくしと見間違えそうになるのがナマズの子。偏見無しで調査すると見落とさないのですが、こんな場所にナマズなどいそうもない!、と偏見を持って調査すると見落としてしまいそうなのがナマズの子です。

かつてナマズは川から用排水路を伝い、田んぼに遡上して、産卵する魚として有名でした。しかし用水路と排水路の分離による段差障壁ができて田んぼへの進入が困難になったり、パイプラインによる用水の供給、乾田化など農地整備水準の向上を目的とした土地改良事業によって、生きものたちでにぎわう田んぼは見られなくなりました。

シマヨシノボリそんな不運を抱ええるナマズですが、たまに出現する河川内のたまりが氾濫原のような役割をして、ナマズの産卵の場になるところがあるようです。今回は5匹ほどのナマズの子を見つけることができました。

この川は河口から中流域下部まで大規模な堰が設けられておらず、多くのモクズガニや川と海とを回遊するシマヨシノボリも見つけることができました。

不急不要の河川改修はやめて、自然が残る河川を維持してほしいです。この調査結果は関係機関と共有する予定です。