絶滅の恐れがある淡水魚類調査

ムギツク香川淡水魚研究会では、絶滅の恐れがある淡水魚類調査を行っています。これまで多くの希少な野生生物を含む生き物調査を行い、香川県などの関係機関に報告してきました。今回は、公益財団法人明治百年記念香川県青少年基金学生による企画提案活動支援事業「絶滅の恐れがある水生生物調査」として香川県立高松桜井高等学校理学部と協働して調査しました。

ヌマチチブ連日の雨で川は増水気味、日ごろの川とは表情が違います。瀬の急流では気を抜くと足を取られそうです。ふだんは水が流れてない場所も越流していました。しかしながら上流側から供給されるのは砂礫のようで、多くの石が前と変わらず埋まっていて、浮石への変遷は起きていないようでした。

今日の確認魚種は7種、この地点ではムギツクとヌマチチブが初確認となりました。

ムギツクは、コイ目コイ科ヒガイ亜科ムギツク属に分類される淡水魚の一種、カジカ全長8~15㎝、香川県では絶滅危惧Ⅱ類にカテゴライズされています。河川の中~下流域やこれに連絡する用水路、湖沼に生息しており、岩や沈水植物の隙間に潜んでいることが多いです。主にユスリカ幼虫などの水生昆虫を食べる雑食性で、石などの表面をつつきながら食べます。繁殖期は5~6月で、大きな石や岩盤、水草、浮遊木などに産み付けます。オヤニラミやドンコが生息する河川では、卵を保護するこれらの魚の巣に卵を産み付け(托卵)、他の魚に育てさせることで有名です。

本会調査でも見かけることが少ないムギツク、この生息環境がいつまでも保たれてほしいです。ドンコ