ただいま保全池整備中

香川淡水魚研究会は、株式会社菅組と協働して長年使われていなかった農業用ため池を保全池として活用できるように整備中です。

場所によっては1m以上の深さがある堆積したヘドロを除去しました。整備前に確認した淡水魚類はシマヒレヨシノボリ多数と移殖放流されたゲンゴロウブナが1匹。シマヒレヨシノボリは別の場所で保護飼養中です。

作業開始時は池底部に排水口などはないと予想したので、ひたすら排水ポンプで水抜きです。排水がほぼ終わった後は、重機でヘドロの掻き出し。ヘドロは水分を多く含んでいたため、瞬間吸水材セルドロンという製品で吸水しました。セルドロンは細かなセルロース繊維で構成される微細粒子(200㎛以下)。主原料は古紙(紙は木材のセルロース繊維が主成分)であり、主に事務所などから排出されるシュレッダー屑から生産しているので、安全性が高く環境に優しいようです。

ヘドロの総量は2tトラック十数台分に及びました。

ヘドロを除去した池の底には排水口らしきものが…まだ機能してるようなので、パイプを延長し、オーバーフロー方式で排水できるようにしました。今から約1か月間、池干ししします。その間に観察用の遊歩道も設置予定。その後、灌水する計画です。

灌水後は、シマヒレヨシノボリの復元と地域の生き物であるミナミメダカを移殖予定。今後は、地域の子どもたちなどの自然観察の場、希少野生生物保全の場として活用したいと考えています。

早速、ニホンアカガエルが産卵に来てました。春が楽しみです。